浜ちりめんの歴史



浜ちりめん創製記念碑(長浜八幡神社内)
浜ちりめん創製記念碑
(長浜八幡神社境内)
伝統の「浜ちりめん」

 北近江(湖北地方)における絹織物の歴史は大変古く、記録によると、すでに和銅(わどう)年間(708〜)に「綾錦(あやにしき)」という絹生地(きぬきじ)が織られていました。
 その後、「あしぎぬ」「浜ぎぬ」として織り継がれてきました。

 江戸時代になり、宝暦(ほうれき)2年(1752)に、中村林助、乾(いぬい)庄九郎の二人の献身(けんしん)的な努力によって、「浜ちりめん」が創り出されました。

 それ以後、彦根藩の手厚(てあつ)い保護を受けて繁栄(はんえい)し、現在でも長浜の伝統産業(でんとうさんぎょう)として受け継がれ、発展を続けています。


<浜ちりめん・略年譜>
時代主  な  出  来  事



1752ちりめん製織技術 丹後より難波村に導入
1759浜ちりめんに京都市場開放
1760林助、庄九郎「機屋の元締」となる
1799国産方役所の新設
1802長浜町株仲間結成
1814成田重兵衛(思斎)「蚕飼絹篩大成(こがいきぬふるいたいせい)」を著す。
1815彦根藩の縮緬鑑札書き換え
1827浜ビロード国産品となる
1830御用蚊帳会所の設置
1857長浜諸色産物会所の新設



1873株仲間、織元制の廃止
1886近江縮緬絹縮組合の設立
1888近江縮緬業組合の設立
1898浜縮緬同業組合の設立


このころ「一越ちりめん」が開発される
1915サンフランシスコにおける万国博覧会に出品

1932浜縮緬工業組合の設立
1933浜ちりめん協同精練工場を新設
1941企業整備令により、軍需工場に転業、または廃業が続出
1950浜縮緬工業協同組合の設立

<主な参考資料>
「湖北・長浜のあゆみ」市立長浜城博物館:刊、「創設四十周年記念誌」浜縮緬工業協同組合:刊、「江戸時代 人づくり風土記 滋賀」農文協:刊、「縮緬」泰流社:刊 など



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(最終更新日 : 1998/11/28)
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