「芭蕉と長浜」
− 良疇寺 (2) −


 良疇寺には、蕉門俳諧(しょうもんはいかい)の隆盛の証(あかし)が残されていました。

 ご住職のお話では、かつてお寺で盛んに句会が催されていたのではないかといいます。
 その中心人物は、松菓五蔭(しょうかごいん)という人物で、芭蕉の門弟・森川許六(彦根出身)の孫弟子になるそうです。彼は、宮川藩の代官で、その代官屋敷がお寺の東側に隣接して建っていたというのです。(彼の墓も、良疇寺にあります。)
 そうした関係で、良疇寺で、度々大がかりな句会が催され、そうした折りに、下の写真の木像を飾り、芭蕉を偲(しの)んだのだろうといいます。


芭蕉翁の木像
厨子(ずし)は、干瓢(かんぴょう)の実
<台座の文字>

  奉安置翁肖像
右幻住庵以椎木 造之
         記□
天保十亥年仲秋 松球庵
         (花押)

※この像は、お寺の什宝で、一般公開されていません。

近年見つかった良疇寺関連の句集

長浜八幡宮奉納
52,700吟抜粋

天保十四年
下坂村良疇寺開巻

全7巻

(このページ作成に当たり、良疇寺住職・浅野氏に、ご支援・ご協力をいただきました。)


近江と芭蕉へ良疇寺(1)長浜の句碑

Last Update 1999/10/26
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