「芭蕉と長浜」
− 良疇寺 (1) −


 平安山良疇寺(りょうちゅうじ)は、鎌倉幕府の執権(しっけん)北条時頼(ときより)が全国を旅する途中に泊まったという記録もある古い臨済宗(りんざいしゅう)の寺院です。
 時頼から、宿泊したとき大変親切なもてなしを受けたお礼にと、手づくりの阿弥陀三尊を贈られたのが、お寺の初めだといわれています。

 ご住職によると、これは、当時、鎌倉幕府と朝廷が勢力争いをしており、幕府が自らの勢力を伸ばすために、全国各地に寺院を建立して人々の支持を得ようとした史実に基づく話ではないかということです。良疇寺の家紋は、北条氏と同じもの(三つ鱗)だそうです。
 偶然にも、ご住職が托鉢(たくはつ)に歩かれた秋田県の象潟(きさかた)にある芭蕉ゆかりの蚶満寺(かんまんじ)にも同様のエピソードが伝わっており、また、家紋も同じだったそうです。


境内で目を引くのが、大仏です。
現在の大仏は、2代目です。
高さ28m、重 さ88tもあり、青銅製です。

良疇寺の山門

芭蕉の句碑
「四方より 花咲き入れて 鳰の海」

拓本
(提供:宮田良英氏)

松菓五蔭(しょうかごいん)の句碑

桜井梅室の句碑

(このページ作成に当たり、良疇寺住職・浅野氏に、ご支援・ご協力をいただきました。)


近江と芭蕉へ良疇寺(2)長浜の句碑

Last Update 1999/10/26
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