「はじめに」
世代によって、同じ歌でも歌われた場面が少しずつ違うようです。どの世代で変化していったのでしょうか。また、地区によって、元は同じものだったと考えられる歌の異同があります。伝承される間に変化したのでしょうか。
意外だったのは、結構新しい「わらべ歌」もあることです。私の村では、それらは、確かに20代中盤の世代まで歌い継がれていました。
- 長浜の長寿番付にも載っているという93歳のおばあさん。長寿の秘訣を延々説いてくださいました。毎朝どんなに寒くても、乾布摩擦を行うとのこと。それから、顔を洗うときに、うがいを5回はするということ。それで、ここ何十年と風邪を引いたことがないそうです。また、食事は、好き嫌いなく、何でも「ありがたい、おいしいな」と思って、いただいているとのこと。杖もつかずに、1キロ離れた医者に、通うそうです。担当医は、驚いているそうです。「わたしらもうぼけてもたさかい、あかせんわ。こらいてな。」といいながら、4曲も教えてくださいました。
- 82歳になるおばあさん。「うち(私)らの若いときは、学校から帰っても、歌どころではなかったんやで。毎日、田んぼか、畑の仕事を手つどうて、遊んでいる暇はあらへんかった。それに、昔は、どこの家でもカイコさんを飼うてたさかい、その世話も、憂い(つらい)こっちゃった。歌ならな、うちらより若い子ら(70歳くらい)は、よう角(街角)で、遊んでやんたさかい、若い子らに聞きに行ってみ。」といいながら、とっておきの兄弟で火鉢を囲んで遊んだ思い出の歌を教えてくださいました。「あの時分は、何にも遊ぶ道具てなかったさかい、手を使こて、こんなことしてたんや。」と。
- 20代半ばの幼稚園の先生。「私らも、よう歌(うと)うて、遊んだで。ほやけど、私らより、下の子らは、あんまり外で遊ばんせんようになってしもたな。」「私が、幼稚園でなろた(習った)歌もあるんやで。」
- あるおばあさんからは、「これから老人会なんかで聞いてみたろほん。」との力強い協力の声をいただきました。また、みなさんとの共通の話題ができたと喜んでもいただきました。
- 30代、40代の方に尋ねて意外だったのは、70代の方が覚えておられた歌のかなりのものが、それらの世代の方まで伝わっていたことです。
- 著書からの転載をお願いしていた右田伊佐雄さん(「滋賀のわらべ歌」)、及び、馬場秋星さん(「ふるさと湖北の民謡」)のお二方からは、温かい励ましのお返事をいただきました。(尚、右田さんは、すでに他界されており、奥様から許可をいただきました。)右田さんからは、他の参考文献をご紹介いただき、また、馬場さんからは、「わらべ歌の方言等の参考に」と、ご自身がお調べいただいた資料も送っていただきました。本当にありがたいことです。微力ながら、ホームページ作成に生かしていきたいと思います。(1997/09/02)
- 9月16日、あるお年寄りから電話をいただきました。15日の敬老の日、各地で敬老会が開かれたのではないかと思います。その方の地区でも、みなさんが集まられたそうで、そのとき「わらべ歌」について尋ねてくださったそうです。みなさんの情報交換(?)によると、先日私に歌って聞かせてくださったものに間違いがあったとかで、わざわざお知らせいただきました。
- たまたま学校の図書館で、「長浜の伝承」(ふるさと近江伝承文化叢書)という資料を見つけました。だれかの返却ミスのためか分類番号から外れたところにあったので、今まで気づきませんでした。長浜には、まだまだ「わらべ歌」が埋もれているような気になりました。
- 長浜出身の同僚の二人が、私のこのホームページを見ながら、「ぞうりかくし」「下駄かくし」の競演をしてくれました。一人は、町中の出身、もう一人は田園地域の出身です。二人とも30代で、世代としてはあまり変わらないのに、また、遊びのルールは同じなのに、歌はかなり違いました。(1997/10/13)
- 市立図書館にて、「郷土史 ふるさと 口分田」(広部庄太郎:著)を見つけることができました。この本は、大学時代に出会った本で、長らく探し回っていたテキストです。この本のすぐ隣には、市内のいくつかの町の郷土史のテキストも並んでいました。生憎、閉館間近で詳細を見ることはできませんでしたが、わらべ歌は、まだまだ見つかりそうな気配です。次回、市立図書館をたずねたときに、確認したいと思います。(1997/11/06)
- 久しぶりに市立図書館へ出かけたところ、「西黒田風土記」(長浜市立西黒田公民館内 郷土史研究会:編)を見つけることができました。長浜市南部の様々な伝承を集めて編集されています。その中に、私の今まで知らなかったわらべ歌を8曲も見つけることができました。 (1998/02/01)

(最終更新日 : 1997/02/01)
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