鉄砲の銃身の作り方



銃身製作過程 鉄砲作りの中でも、最も重要な銃身(じゅうしん)は、鉄板をまるめて作った筒(つつ)に薄(うす)いハガネを巻(ま)いて作り上げる巻張(まきは)りという方法で作られました。この巻張りによって高い命中率の鉄砲が作り出されたのです。

1.鉄砲の大きさに合わせて注文した鉄板(瓦金(かわらがね))を打って鍛える。
2.芯(しん)を入れ、筒の形にする。これを荒巻という。
3.荒巻に真金(しんがね)を入れ、接合した部分が判らなくなるまで鍛える。熱するときに真金は抜く。
4.鉄板を打ち伸ばし、つなぎ合わせ、細長い板をつくる。巻板という。巾は、約3cm、厚さは瓦金と同じ。
5.巻板を筒にまきつけ鍛える。これを二重にまいた筒が二重巻張りである。
6.筒の先の部分には薄手の巻板を使い、細くする。
7.鉄をとかすか、はめ込みで火皿をつける。筒先の部分に厚手の巻板をまき、銃口のふくらみとする。
8.筒の両口へ十文字に糸をはり、ゆがみにないように調整する。

(挿し絵資料は、八田一氏 原画、「国友鉄砲鍛冶 −その世界−」所収による)
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This page was last updated on 1998/10/10.
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