(かいこ)の一生



カイコガ(鱗翅目、カイコガ科、カイコガ )

 カイコは、中国が原産地で、今からおよそ4000年以上も前から養蚕(ようさん)が行われていたといいます。さらには、中国では、5000年以上も前のものと思われる絹織物も発見されているのです。そんな昔から人によって飼われていたため、カイコは、「家畜(かちく)化された昆虫」ともいわれています。
 日本での飼育はおよそ2200年前に始まったといわれています。日本で最も古い書物の「古事記(こじき)」や「日本書紀(にほんしょき)」にもカイコは登場しています。
 カイコは、他のチョウやガとは違って、口器が退化(たいか)しています。オス・メスとも繁殖(はんしょく)のためだけに羽化(うか)します。

成長
段階
説   明 重さの
変化

直系約1mmのだ円形をしている。
11

孵(ふ)化して、毛蚕(けご)となる。


(体長:約3mm)
(体重:約0.004
〜0.005mg)



10〜15倍

75〜100倍


350〜500倍


桑を食べなくなり、透明になってくる。
1800〜2200倍

<最大>
8000〜10000倍
1頭 5〜6g


脱皮したあとのぬけがら
かいこは、「成長→就眠→脱皮」を
くり返して成長する。

<上しゅく>
糸の太さは、直径約0.002mm
長さは、1000m〜2000m
1時間に約20m
昼夜を通して2〜3日でマユを作り上げる。


<収繭>



10

(が)
蛾になって卵を産む

 野生を失っているため、飛べない。
 朝早くマユから出てきて、その日のうちに交尾する。メスは夕方から産卵を始め、真夜中までに約600個の卵を産む。
 約1週間後に、死ぬ。


<取材協力>
「まゆの資料館」
浜シルク彩司苑(長浜産業株式会社)



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(最終更新日 : 1998/10/27)
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